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以前、「ん!-ピークオイル時代を語ろう-」というブログを作っていました。 リンクのページ
ピークオイル論は「近い将来石油が枯渇する」と言っているのではありません。
「究極的に採掘可能な原油の内の半分を掘り出すまでの間しか供給は需要に追いつかない」
「生産量のピークが来た時が、安くて豊富な石油時代の終わりだ」
「そしてそれはエネルギー依存症の現代文明の『成長の限界』だ」
と主張しているのです。
さて、2008年7月は歴史的な石油生産量のピークの月でした。何が起こったのでしょう。石油価格の急騰による需要崩壊が起こり、一気に供給量も低下したものでしょう。 実際には08年は、07年以前から起こっていた異常の最終局面でした。
2005年以降の3年間ほどは、引き続く石油価格の高騰にも関わらず、生産量が増加せず停滞していたことが分かります。この事実は、何を物語るのでしょうか?
・石油に対する投機による上昇だったので、実際には増産が必要なかった、とでも云うのでしょうか?
→でも生産国の側ではどうして増産しないのでしょう?OPECのカルテルが効いていた?非OPEC諸国はどうなるの?
・欧米でピークオイル論が力を持ったのは、この事実を説明できるからです。
→石油に対する投機が行われた(その要因は確かにありますから、センチメントとしてのピークオイル論は実在したといえるでしょう)のは、高騰の原因ではなく結果であった、あるいは正のフィードバック要因であった、とみなすべきでしょう。
今後の問題は、果たして世界経済が回復した後に世界の石油生産は以前のレベルに復活しさらに増加を続けられるのか、どうかです。
・IEA(国際エネルギー機関)は2008年の世界エネルギー概況(WEO2008)の中で、投資の限界によって、2015年までの近未来の石油増産が脅かされていること(政治的ピークオイル)を警告しています。
→世界不況のあおりを受けて、さらに石油開発への投資は削減され、ピークを現実化させたかもしれません。
・景気が回復するに連れて再び石油価格の急騰が起こり、経済の回復への恒久的な制約となるおそれはどれだけあるのでしょう?
→ピークオイル論は長期的に見れば必ず正しいわけですから、同じピークオイル恐怖に伴う石油投機が起きないとどうしていえるでしょう?すでに前回、センチメントとしてのピークオイル論に実態があったわけですから、今後もあるでしょう。
・あるいは、世界不況が長引く中で再度の価格急上昇が起こるなら、それは明らかにピークオイルの第二波なのだ、と認識されるでしょう。
総論 ピークオイルQ&Aも作りました。
お楽しみに、シェリル・クロウの歌う「ガソリン」(Youtubeビデオ)をどうぞ。
Gasoline will be free, will be free~♪
Gasoline will be free, will be free~♪
Way back in the year of 2017,
The sun was growing hotter,
And oil was way beyond its peak...
- 最終更新:2009-09-01 18:31:03